KAWARA OBJECTS

KYOGAWARA  2024

1400年の歴史を誇る京都発祥の「京瓦」。日本最古の瓦は、飛鳥寺の創建に由来するとされています。

京都の風光明媚な風景には、京瓦がよく登場します。16世紀以降、全国の熟練した瓦職人が東山に集まり、法光寺大仏殿を建立しました。その伝統は現在まで受け継がれており、京都産の瓦は、丹念な磨きと燻しによって、金属のような独特の深い輝きを放ち、「京瓦」と呼ばれます。

「KAWARA OBJECTS」は、瓦と寺社の伝統的な装飾品を専門とする京瓦浅田昌久氏の伝統ある工房で制作された様々な陶器で構成されています。このプロジェクトは、何世紀にもわたって受け継がれてきた製造ノウハウをインテリア製品に転用することで、その独自の職人技を現代の暮らしの中に活かす事を意図しています。
 
 

 
 

 
 

 
 
このコラボレーションにより制作された3つのアイテムは、たたらと呼ばれる粘土を薄くのばしたものを用いた技法や、石膏に粘土を薄く押し付けて形状を作る技法等を用い、丹念に手作りされています。
テーブルランプは、中空の円筒形のベースに2つの切り込みを入れて光源を配置し、瓦を思わせる太鼓形状のシェードを被せる構造になっています。
 
 

 
 

 
 

 
 
壁掛け用の照明器具は、伝統的に制作されている鬼瓦の目のディテールから着想を得て、太鼓面の陶板に光が漏れるように目を配置しました。この作品の形状を実現するために、3つのパーツにわかれた石膏型を製造し、そこに丁寧に粘土を埋めて形を作っています。
 
 

 
 

 
 

 
 
サイドテーブルは、4枚の薄い太鼓型の形状を連結させたベースと、円形の天板で構成されています。

すべての形状の表面は、窯に入る前に丹念に磨かれ、ガス窯で35時間にわたって焼成されます。最高温度は1150度に達し、ブタンガスを制御しながら入れる事で、温度が下がり始めると燻し工程が始まり、作品に独自の金属調の表面仕上げが施されます。瓦から着想を得たインテリア製品の形状は、陶器の素材感を際立たせます。

このプロジェクトは、ルイペレイラと福定良佑がデザインを手掛け、浅田昌久とのコラボレーションにより制作されました。
手づくりの瓦の需要がなくなりつつある今、インテリアの分野において職人の伝統技術が活かせる可能性を提示しています。
 
 
京瓦