Ukiiroは、温度により色調が可逆的に変化する顔料を用いた、カラフェ、タンブラー、カップのシリーズです。15度以下の液体を注ぐと、磁器の表面に焼付け加工された色調が変化します。この驚きがコミュニケーションのきっかけになったり、不透明な陶磁器の内側の水量の目安にもなったりと、新たな機能性をもたらします。
表面のパターンはグリーン系とブルー系の2種類の色調があります。グリーン系の模様は蔦をイメージした細い直線で構成されており、温度の変化が起きると、蔦が水を吸い上げて生き生きと育つように模様の色が濃くなります。全体の輪郭は底側から中心あたりのくぼみの部分までを覆っており、手で本体を持つ場所を示唆すると同時に、内側の水量が透けてわかる窓のようにも見えます。
ブルー系は炭酸の泡を連想させる模様が窓部分と同じ位置に施されており、色が変化することで内側に注がれた飲み物がより冷たく、そして発泡しているかのように美味しいものに感じられます。
カラフェは、どのような環境にもなじむ自然な佇まいを目指して、試作段階から、石膏型まで手で削りながら形を模索しました。特に側面のゆるやかなくぼみは、片手でも持ちやすく、かつさりげない形状になるように作られています。全ての商品の容量やサイズはベーシックで使いやすいものに設計されています。
:Photos by SEWI / Fuminobu Nakamura
:Movie by Ginatayomi / Shinichi Arimoto