この「Small Steps」は、より穏やかで心地よい朝を迎えるため、一日の準備を落ち着いた空間で行うことのできる洗面ユニットの提案です。COTTO の扱うBianchezza シリーズの大理石を洗面器や便座を含むユニットの全ての表面に使用しブロック状にまとめることにより、空間に落ち着いた雰囲気が与えられ、気持ちが整えられます。大理石のパターンがデジタル印刷された便座は、ユニットに一体感を与えるとともに、清潔感を強めています。
朝という時間は日の出と関連していますが、通勤や早朝の過密スケジュールのために、目覚めてから太陽光を十分に浴びる時間は多くありません。このことから、ユニットには鏡の周りに徐々に明るくなる間接光を配置し、一日の始まりを象徴するように、洗面室に入ると少しづつ光の強くなる照明として機能します。毎日この光を使用することにより、鏡を見ている際に、徐々に柔らかな光が強くなるとともに頭がはっきりと目覚めるという習慣をつけることができます。
日本独自のサービスとして、レストランで食事前におしぼりが提供されます。顔を拭くのはマナーとして良しとされていませんが、疲れを癒すひと時です。この習慣を朝の浴室に持ち込むため、タオルホルダートレイを作成しました。これにより、ユーザーはキッチンでタオルを温めて、洗面室で顔を拭くという癒しの瞬間を朝の行為に組み込むことができます。
水洗金具、マグカップやトイレットペーパーホルダーなどの備品は白い空間にアクセントを与えるブラックで統一されています。小さな行為の積み重ねにより、朝の時間を特別で心地よいものにしてくれる、洗面ユニットです。
Project in collaboration with Rui Pereira.
Exhibition curated by Naoto Fukasawa
Special thanks to show me design & art gallery, thinkk studio
Photos : Objects-Davide Vidal, Scene-Lasse Floede